◆◇ CFE班 ◇◆ (材研 3F

                           伊藤 (M2) 中野 (M1) 中島 (B4)

 

CFEとは?

⇒‘Cryo-Field Emission低温電界放出’の略称で,強電場をかけることで固体金属から電子を取り出す((強電場により固体と真空の間のポテンシャル壁を電子がトンネル効果によって飛び越える確率が高まる))「電界電子放出現象」という現象を利用して,真空かつ低温環境下での固体金属試料の表面の観察・解析を行う装置です。

 

CFEには,主に3つの観察・解析機能が搭載されています。

@FEM (Field Emission Microscope;電界電子放出顕微鏡) :下左図  

AFIM (Field Ion Microscope;電界イオン顕微鏡)     :下中央図

BFES (Field Emission Specter;電界電子放出スペクトル) :下右図  

@,Aの顕微鏡を用いて表面の観察を行い,Bで実際に表面から電界放射された電子のエネルギースペクトルのデータを得て,さらなる試料表面の解析を行います。

 

 

 

 

 

 

 


CFE班は,『優れた電子源の開発』を目指して研究しています。

  電界電子放出現象などによって,電子ビームが得られる供給源(固体金属)を,電子源といいます。電子ビームは,工学的には,SEM(走査型電子顕微鏡)TEM(透過型電子顕微鏡)をはじめ,様々な分析器に利用されています。

  現在CFE班は,その電子源の中でも優れた電子源として,単原子電子源を研究対象にしています。

 単原子電子源とは?⇒右の図のようなピラミッド構造で,先端が1原子で終端している

ナノメートルオーダーの電子源

単原子電子源の性能は

@) 高輝度(電子密度が高い)である

A) 指向性がよい

B)コヒーレンス性が高い(位相がそろっている)

などという点で優れています。

 この単原子電子源の解析,そして作製技術の開発が現在のCFE班の主なテーマです。

 

さらには,この単原子電子源はこれまで誰も知ることのなかった「電子はどこからどのように出てくるのか?」という問いに対して,なんらかの答えを得ることができる可能性を秘めているのです。

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